サンダースノーは直線での叩き合いを制し、エピカリスを下した。

Mar 29, 2017

translated by Kate Hunter

25日、メイダン競馬場で行われたUAEダービー(G2、ダート2000m)は、UAE馬のサンダースノー(牡、ビン・スルール厩舎)が、日本から遠征してきたエピカリス(3牡、萩原厩舎)との叩き合いを制し、優勝。このレースの勝ち馬に付与されるケンタッキーダービー(日、チャーチルダウンズ競馬場)の出走馬選定ポイント(100ポイント)を獲得した。 

1番人気に支持されたサンダースノーにとって、1600m以上の距離を走るのは今回が初めてだったが、好位をスムーズに追走。直線で外に逃げる場面があったものの、クリストフ・スミヨン騎手がすぐに立て直し、逃げたエピカリスをハナ差で捕らえた。

「4コーナーで外に行ってしまったし、残り200mではゲート跡に驚くようなところもあったが、最後は差し切ってくれました。彼は本当のチャンピオンです」と騎乗したスミヨン騎手。 

サイード・ビン・スルール調教師はUAEダービー勝目で、自身の持つ最多記録をひとつ伸ばした。「初距離だったけど、自信がありました。残り200mでちょっと大変だったけど、この馬のことをよく知っているスミヨンがうまく立て直してくれましたね」と、ビン・スルール師。メイダン競馬場のダートには珍しい不良馬場だったこともあり、1:57.76の速い時計が出た。

今回の勝利でケンタッキーダービーの出走馬選定の100ポイントを獲得しているが、フランスG1のクリテリウム・アンテルナシオナル(芝1400m、サンクルー競馬場)も優勝しており、欧州各国のGⅠレースにも出走できる。ビン・スルール調教師は「米国のケンタッキーダービーに登録していますが、フランスダービー、アイルランドダービー、イギリスダービーも選択肢に入っています。シェイク・モハメドと相談し、決めることになるでしょう」と語っている。 

2着だったエピカリスも同ポイントを40ポイント獲得。「Japan Road to the Kentucky Derby」のポイントリーダーであり、出走表明さえすれば、ケンタッキーダービーに出走することが可能だが、同馬はケンタッキーダービーを回避し、6月10日に行われる3冠最終戦のベルモントステークス(ダート2400m、ベルモント競馬場)に出走する意向を示している。

エピカリスがケンタッキーダービーを回避すれば、ポイント2位のモンサンレガーメ(牡、牧厩舎)が出走権を獲得するが、同馬も回避するようなら、ポイント3位のアディラート(牡、須貝厩舎)に権利は移ることになる。

写真:サンダースノー(左)とエピカリス Dubai Racing Club/Andrew Watkins

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